十和田市、南部町、産地見学会。



どんより曇った津軽を出発したら、県南地域は晴れ!
紅葉がいい感じで進んでいました。

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青森消費者協会に在籍する野菜ソムリエの知人のお誘いで、
大型バスで行く産地見学会に参加させていただきました。


今回のバスガイドさんも、すばらしかった!
前回参加させていただいた際も、すばらしいガイドさんでしたが、
やはり県庁が絡むツアーなので、優秀な方がいらっしゃるのかしら。


まずは、十和田市へ。

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十和田おいらせ野菜の顔ともいえる熱血・斗澤課長さんの
熱いコメントから、お勉強会スタート。

十和田の土壌診断への取り組みは、在京中から存じておりました。

地域をあげて、土づくりから見直すという積極策で、
安全で安心な作物をつくってPRを始め、
『十和田おいらせミネラル野菜』のブランド名は認知度アップ中。

青森市にも同様の土壌分析施設はありますが、
じつは、先に取り組み始めたのが十和田市。先駆けなのです。

生産者さんが持ちこんだ畑の土を、最新の分析機器で計測。
なんでもこの機器類、病院で血液分析に用いられるものの改良版とか。

分析により、過剰な成分、不足している成分が判明すると、
職員の方が一件ずつ個別にデータをまとめ、
処方箋を作成して生産者さんに渡すのだそうです。
パソコンは使いますが、ここは手作業。大変な労力です。

処方箋によって、化学肥料や化学農薬を必要以上に使うことなく、
生産する産品に合った適性な土壌を維持することができるそうです。
無駄なコストがかからず、しかも、より安全に作物が育てられる。
一石二鳥ですね。

経験や慣習だけに頼らず、科学力も駆使することで、
安定した品質の産物を収穫できるようになります。

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長いもの圃場で、収穫の方法を見せていただきました。

バラバラ落ちてるむかごが気になりつつ(好きなんです)、
進んで行くと、細長ーい穴の奥から長いも登場。
太いほうが下(根っこのほう)で、細いほうが上だったのか…と、
そんなことすら知らなかったわたくし。恥ずかしい…。

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次にうかがったのは、素敵なお宅が立ち並ぶ住宅街。

おしゃれな一戸建ての横に整然と整地されたピーマン畑。
この美しい姿を拝見するだけでもう、
おいしいに違いないという気がしてきます。

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マリーゴールドって、コンパニオンプランツですよね。
まるで、きれいなお庭のように家の横にあるのは、安全な畑の証拠。
化学農薬をがんがん使ってたら、こうはできません。

その場で穫って食べてもよいですよ、というお言葉に甘え、
熟れた赤いピーマンをもいでばりばりむしゃむしゃ。
「甘ーい」「えぐみがない」「みずみずしい」
子どもでも食べられるピーマンというキャッチフレーズを納得。

看板に偽り無し。
洗わずにそのまま1個、おいしくいただきました。
本当においしかった。
糖度が6%くらいあるらしいので、生で、おやつになります。



お昼は、十和田のB級グルメの人気メニュー「バラ焼き」でした。
この日は、本来の牛肉ではなく、おいらせガーリックポーク版。

じつは、わたくし、バラ焼き、初体験でした。
甘辛いたれがからんだ玉ねぎとお肉に、ごはんが進むくーん(笑)。

そして、南部町へ移動。


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南部町では、フランス産の洋梨、ゼネラル・レクラークの圃場を見学。
なんと、この洋梨の部会の会員さんは、みなさんエコファーマー。
高い意識で生産に取り組まれています。

部会長さん&圃場のオーナーさんのお話で印象深かったのは、
たゆまぬ努力と創意工夫で、ブランド化に向かったこと。
じつに勉強熱心です。PR先のチョイスもさすがです。

果樹生産に関する実力は、青森県全般にりんごで培っており、
その応用がしっかりきいていると思うのです。

レクラークは、本国フランスでは病気で壊滅状態となり、
ごく一部の地域をのぞき、現在はほとんど栽培されていない状態とか。
フランスは品種の自然淘汰をよしとする気風があるらしい、とも。

国民性の違いでしょうが、おもしろいですね。
きちんと原産地に足を運んで、交流されている時点ですばらしい。
視野を広く持つ事は大切ですよね。

高野フルーツやサンフルーツ、千疋屋などで扱われているという
高級洋梨、ゼネラル・レクラーク。
収穫期は10月で、店頭に並ぶのは11月から12月初旬とか。
追熟期間が長いことを始めて知りました。

お歳暮にぎりぎり間に合う高級フルーツなんですね。

見た目はちょっぴりおブスですが、味はピカイチ。
絹のようになめらかな舌触りと、爽やかな甘みが上品です。

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写真くらいのサイズだと、東京では1個800円くらいらしいです。
選果場で働く方たちも気合いが入りますよね。

山形の佐藤錦に匹敵するおいしさだという
さくらんぼの一大生産地がすぐ近くにありました。
シーズンにぜひ行ってみたいです。

なんて素敵なところなんだろう、南部!



最後に、十和田の道の駅とわだぴあに一瞬だけ寄れました。
一度行ってみたかった場所なので、もっとじっくり見たかったなぁ。
今回、最大の心残りです…。

県南は雑穀の栽培も盛んなので、雑穀エキスパートとしては、
欲しいものいろいろなのです。
気になる小麦品種の栽培もしてますしね。
パンの勉強をしてから、小麦も気になって仕方ないので。


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このソフトクリームは、十和田産の大豆からつくられていました。
とってもおいしかったです。
豆フェチでもあるわたしとしては、その大豆も欲しかった…。

十和田には、麹屋さんもあるんですよねぇ。

ああ、気になる気になる。やっぱりもう一回行きたい!



それにしても、いやはや、産地見学の度に、
青森の食材の豊富さ、品質の高さには目を見張るばかり。
すごいなぁ。もっともっと有名にしたいなぁ。